今年は暖冬の影響で樹体内での新芽の動きが早いと思われておりましたが、3月に入り寒の戻りが数日おきに到来しており、少し生育にブレーキがかかった状態です。この様な年は、霜害や凍害が心配され、対策が必要となります。
準備だけは怠らず、施肥も重要ですが、もう一つ重要な遮光!
防霜対策は勿論、茶園を段階遮光していく準備のため、茶園に設置してある棚の上に葦簀(ヨシズ)を上げました。
本簀(ホンズ)栽培の第一段階です。
琵琶湖湖畔に生息する葦(ヨシ)を、一本一本編み上げ規定の大きさにし、葦簀(ヨシズ)にします。
この葦簀(ヨシズ)の上に藁(ワラ)を置き、新芽の生育を観察しながら葦簀(ヨシズ)を広げ、藁(ワラ)を振り段階遮光していきます。旨味成分のアミノ酸を新芽に集積させるとともに防霜と渋味成分を少なくさせていく、宇治の先人から受け継がれた伝統被覆栽培の一部です。