自然仕立て手摘み覆い下茶園は摘採後、枝を深く刈り落とし生育してきた芽を来年の親葉として伸ばし続けます。今年の梅雨は通年の2倍近く雨量があり長雨でしたが、8月に入り一転して、近年よく耳にする「観測史上初」の猛暑日が9月初旬まで、まとまった雨もなく続きました。連日の異常な高温により葉焼けをおこさないよう日除けを全園場に行いました。日除けをしないと葉面温度は「約50度!」干ばつでは無く、葉が一瞬にして火傷状態になります。樹の蒸散と水分供給のバランスが取れない温度となります。日除けをすると遮光下になり、茶樹は軟弱な生育をします。しかも新芽摘採時に高遮光と1年間の多肥栽培で樹にもダメージがあり、出てきた新芽が超軟弱な新芽になっているため葉焼けを更に助長します。光合成を阻害しているように感じますが、この異常な高温下では、逆に日光を浴びると光合成が低下し土壌水分も奪われ樹も痛みます。
また、軟弱生育をしている現在は、高温下で日除けを外すと高温に耐えきれず一瞬にして葉焼けに繋がります。
先日から温度が下がり始め、秋雨前線の影響もあり慎重に日除けを外しました。葉焼けをおこすと来年の収量や品質にも多大な悪影響が出ます。
就農した30年前には、考えられない毎年の日除け作業が近年では通年作業になっております。
さあ!!充実させた枝葉と根作りの秋本番へ繁忙期が続きます!

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